アマンダおばさんの
♪♪Random Diary♪♪
ランダム ダイアリー
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5月17日(火) <白ちゃん・その2> 白ちゃんが譲られていって2週間が過ぎた。飼い主様は確かお子さんのおられないご夫婦で、そのお父さんお母さんも同居との事。津波で全壊した場所から高台に新居を建てられ、そこでかねてからご希望だった白いプードルをお迎えになったのだった。 子犬の持つエネルギーは人をも活性化する。リタイヤー犬が5頭もリビングに常駐しているのに子犬がいるいないで大分雰囲気が違った。母犬のシルバーティーカップは初めてのお産(帝王切開)であることと、子犬が1頭のみだったということで、おっぱいの出が悪く、急きょミルクでの哺乳に切り替わった。経過は先月のダイアリーで書いた通りだ。目が開き離乳の時期の3週間目恐る恐るお口にいれたAD缶も難なくクリアー、消化不良にならずに済んだ。その後の成長は目を見張るばかりだった。保温の効いた小サークルで寝て起きるとすぐトイレ用のサークルに移す。すると、早速にシートの上におしっこをした。「おりこうだね」と褒めてリビングに出すと、先輩ワンコたちがうろうろしている中、びびることもなく平気でリビングを闊歩した。先輩たちの行動を良く見ているものだ、食事時になると、一緒になって台所の方向を見つめている。おばさんワンコたちも可愛いのか白を相手にじゃれたり戦い方?を教えている。ポルカなどは足をかじられたり、毛を引っ張られたりとやんちゃな白ちゃんに散々な目にあわされても決して威嚇したり噛みつくことはなかった。他の子がむさぼっているおやつの筋肉に白が横やりを入れるとガっと噛みつかれそうにもなったが、それはそれで必要な学びなのだと受け取ってそのままにしていたが、本犬も自然に受け流している。人間のように過保護や過干渉なく育つことでたくましく生き延びていくことができるのだと、こうした姿からも学びとれる。 私や主人にも「ウウー」と仕掛けては遊んでくれとじゃれてきたがひとしきり遊んであげるといつの間にか私たちの匂いの付いた衣服の上で寝ていた。母親代わりのポルカにはおっぱいがでるはずもないのに身を寄せて吸っていた。 やがて大人犬の見よう見まねでオアシスから水を飲むようになるとドッグフードも完食し文字通りの健康優良児に育った。 情が移って「このままうちの子になるか?」とも思ったが、「リビングでもう1頭飼うとなると6頭になる。ふんずけそうでちょっと危険。かといって、今更他の子達のようにナーサリーで育てるのはちょっと可哀そう、と言うことになり新たな飼い主さんを募ることに至った次第だ。唯一そばを通るだけで「ガっ」と、激を飛ばしていたジュリアが白を仲間と認めて可愛がるようになったちょうどそのころ、新たな飼い主さんが決まった。 譲渡した日から数日、しばらくは主人も私もいつもより言葉少な目だった。何かが足りない、空虚感だけが部屋中を支配していた。輝く未来を象徴した白ちゃんのはつらつさはもはや消え失せていた。掃除したテーブルの下にかりんとうのウンチが1本転がっていた。そこは自分で決めたウンチの定位置だった・・。 |
*不許転載*Copyright(C) 2001 S.Miyazawa
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