アマンダおばさんの
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3月31日(火)

<雑感アラカルト>

 東北にも遅い春がやって来た。ミモザの花が銀色の葉の合間から可憐な黄色を放っている。小枝をいくつか手折りドライフラワーにした。パンジーは、真冬の極寒を健気に乗り切り残りわずかの時間を惜しむように咲きほこっている。枯葉をつけたままの梅花ウツギには新たな芽が息づいている。隅に押しやっていたバラの木も花に向かってもう既に新芽が吹き出し準備万端だ。雪柳やアジサイも定位置で約束どおり芽をほころばせてくれている。今まさに躍動の春来たる!
 ワンコのお産も春たけなわに続いている。これまで不妊だったプードルのお母さんがこの度めでたく妊娠、出産した。しばらく不妊だったためかプードルとしては多めの4頭だった。大きすぎず小さすぎずちょうど良い大きさで生まれたが、数日後ふと見ると、1頭のみ体重が増えていない。他の3頭に遅れを取っているようだ。おっぱいにもついていないよう、早速ミルクでの哺乳を開始する。飲む意欲はあるので大丈夫そうかなと思っていたが、便が緩めだ。善玉菌と悪玉菌のバランスを崩したのだろう、直感で原因はこれだな、と抗生物質を飲ませる。すると数日後見事な煉り状のマスタード便になった。固さもちょうど良い。この世に生を受けたもの、1頭たりとも命を落とさせたくはない、ごくごくとリズミカルにミルクを飲む子犬の目の開いていない顔にどんな表情のどんな性格の子になるのだろう、そしてどんなオーナー様のもとで暮らすのだろうかと想像する。やがて他の子達に負けずんと母犬のおっぱいに吸い付くようになった。どうやら危機を脱したようだ。困難を乗り越えた子犬の生命力には希望と勇気を与えてもらう。
 しかし現実に弱った子犬の内には手厚い看護にも関わらず亡くなることがある。中でも一番辛く悲しいことは、何も問題のない子を私のミスで死なせてしまうことだ。幾日も自分を責め続けて鬱になる。せめて私があの世に行ったらまた会おうね、そして一緒に遊ぼうねと約束して・・・。
 定額給付金が施行されることになった。すでに受け取った地域もあるが、ここ仙台はまだ先のようだ。報道でその使い道についてインタヴューしたりアンケートを取っている。確かにお金は一所に「オカネ(置かねー置かない)」のが鉄則で、懐に貯めてばかりいると腐ってくる。水も一箇所に貯めているといずれ汚れて腐るのと同じだ。お金は回すことによって社会全体が活気付き、やがて清いお札になって帰って来る。何事も「出せば入る」だ。出すほうが先で出さなければ入ってこない。家族の給付金を元に・・とワンコをお求めくださった方もいる。お金は入って来ずともワンコを飼うことできっと幸せが入ってくることだろう。 ところで私達夫婦2名分の給付金計24、000円也はどのように使う予定かと言いますと・・・。それは既に満場一致(2名だけですが)で決まっております。飼い主に捨てられた可哀想な犬の保護施設へ寄付することであります。これまでも動物病院に設置されている募金箱に、行くたびごとにお札を入れてきたので取り立ててどうと言う問題ではないのだが。盲導犬の育成資金も必要だと思うが、それ以上に気の毒なワンコ達の方が心痛む。したがっていつも動物病院の受付の正面に置いてある盲導犬の募金箱ではなしにカウンターの脇にひっそりと置いてある捨て犬の募金箱にお金を入れてくる。よく「我子が可愛ければよその子に愛情をかけること」と言われるように、我が家のワンコが可愛ければ他所のワンコに思いを馳せ愛情をかけることではないだろうか。他のワンコに心かけることによって我が家のワンコが守られる。捨て犬のお世話は出来ないが、せめてドッグフードやワクチン代のお手伝いくらいはできないかと・・・。
 3月は生後数ヶ月経っている子の譲渡が何頭か決まった。今般はお仕事で日中お家におられない方が多い。必然的にワンちゃんはお留守番犬になるのだが、その際小さい子より月数のたった子のほうがすぐにお留守番ができるという理由も相まって中にはもうすぐ1歳という子も譲渡されて行く。これまでの集団生活でも当方のワンコ達は皆楽しそうだが1対1でご主人様と毎日対面してスキンシップして愛情をかけていただく新世界はどんなにワンコ達に幸福をもたらすのだろうか、と思うと自分までが嬉しくなる。この度も、福島にブラウンの女の子を、昨年レッドのプードルを当方よりお迎えいただいた静岡のオーナー様にお友達犬としてブラウンの男の子を、九州の方にシルバーの女の子を、地元仙台の方にブラウンの女の子をお譲りさせていただいた。譲渡当初の調整は必要だったかもしれないがそれぞれ徐々に新しい環境に溶け込んでいるようで有難いことと感謝している。もちろん早くにオーナー様の元で暮らすことが一番の幸せであることには違いない。生後2、3ヵ月の可愛らしさは他に例を見ない、また子犬にしてもサークルの中でいるよりはオーナー様の膝に抱っこされているほうが絶対しあわせだ。
 テレビで白洲次郎、廣田弘毅の特別記念番組を放映した。また未だにサムライジャパンの活躍も印象に残っている。いずれも「男の生きる道」について考えさせられた。共通して言えることは常に軸足がぶれないということではないだろうか。つまり自分の心に忠実に、決して他人の動向に左右されずポリシーを貫いたと言う点で一致している。戦後アメリカの歪曲された自由主義の考えが入ってきて以来日本独自の美学が忘れ去られてしまった感がある。決して言い訳をせず義を貫く生き方に共感したのは私ひとりではないはず。こういう男性あるいは女性がこれからの日本を背負って立っていただきたいものである。



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