1月7日(土)
<Time flies>
皆様
明けましておめでとうございます。昨年中はたいへんお世話になりました。大震災の折にお寄せいただいた皆様からの暖かいお心は私共の宝物として一生大切にしまっておきたいと思います。
本年も昨年同様ワンコを通して交流が果たせましたらこの上ない幸せと感じさせていただきます。
毎年お正月の2日は県外にいる子供たち及び伴侶を含めて年に一度の家族会をすることにしている。お盆や5月の連休といっても職業柄集まれない場合もあるので、一年に一回のこの日だけは「全員集合!」ということにしているのだ。今年も近くの秋保温泉に子供や嫁さん、孫の計10名が集まった。唯一長男の嫁さんだけは出産のため実家に帰って出席できなかった。ワンコは?というと動物病院から「年末年始はできるだけお産(帝王切開)にならないように遡って交配を控えてください!」ときつく警告?されているので素直に言うことをきき、お蔭でお産になるワンコはいなかった。それだけでも良かった。なにしろ昨年は当方から車で40分程の松島の温泉で家族会をしたのだが、夕食後には残してきたワンコが心配で戻る有様、案の定その夜陣痛がきてお産になってしまった。あげく小さいお母さんだったため夜中に病院に走る羽目に・・・(^_^;)。
今年は当たり前に食事をしてお風呂に入ることができた)^o^(。
改装したダイニングの外壁 |
夕食後、折角皆が集まったのだからと、一人一人近況報告と今年の抱負のお題を紙に書いてもらうことにした。「断捨離」「時 time」「欧米化」「英語力のアップ」「~の資格取得」「漸進」「穏やか」などいろいろあったが(あまり詳しく書くと子供たちに叱られるのでこのへんで・・)、私の今年の目標は「整頓」だ。捨てるべきものを捨て整頓し、もう少し人間らしい生活にしなければ・・・と。
7歳と2歳の孫にも発表してもらったが、こうして皆の前で自分の考えをプレゼンする訓練はきっと将来役に立つだろうと考える。また、四方山話では得られない個々人の意見や展望がわかってとても良い企画だった。
そのあとはサプライズの映写会。昨年、新聞で「津波で泥だらけになったビデオを復活させます」という広報が目に入った。津波ではないが、我が家にも8mmがあった。30年も前、子供たちが小さいころ秋田と岩手に母を伴って旅行したときに撮ったものだった。当時ビデオなどは希少かつ高価で手に入らなかったのだが、唯一8mmに撮ったものがあったのを早速ビデオに再生してもらった。子供は小学生の長女、幼稚園の長男、2歳の次男だけだったが、初めて見るサプライズの映像に子供たちは大いに盛り上がった<当時三男は生まれていなかった>。あの頃子供達は可愛かったな~。今はそれぞれ伴侶がいるので思うように操れません(^_^;)。30年前といえば私も若かった~(当たり前だが)。主人も今よりずっとかっこ良かったな~。
Time flies, everything goes easy・・・「時はあっという間に過ぎていく」。墓場からフィルムを巻き戻して考えれば、今何をすべきか、何を持って良しとすべきかがよくわかる・・・。
1月11日(水)
<シルバープードル・初代トントンの思い出にまつわるトイレの躾>
このところシルバーの子達が何腹か生まれている。サイズはティーカップ~タイニー(orトイ)予想。1回目のワクチンを接種して検診を受け、1週間以上して落ち着いてからゆっくりアップする予定でいる。子犬にとってワクチンを打つことやシャンプー、トリミング及び撮影は予想以上に負担になる。撮影時いつもと違う緊張した表情をすることからもよくわかる。いずれにしても(当方は)ティーの因子のため離乳後徐々に予想体重が減っていく傾向にあるので、アップの時期が難しい。
18世紀~19世紀初めのアンティーク燭台 |
振り返ってみると、プードルを始めたのはレッド以前にシルバーだった。最初に購入したのは有名な某AMCHの直娘だったが、いわゆるペット飼いでトイレの躾けはしっかりつけた。お風呂場に閉じ込め、すのこの上に敷いた新聞紙の上におしっこをしたら出してあげるという風に訓練した。その頃ワンコ用のトイレシートなるものはなかった。最初は出してほしくて「うお~ん、うお~ん」と泣いていたが、やがて、ちょっとでもおしっこやウンチをすれば出してもらえることがわかるとすぐに新聞紙の上にするようになった。風呂場が歩道の傍にあったので通りすがりの人には虐待でもしているのではと思った方もいるかもしれない。だが褒め育てに徹すると、トントン(初代)と名付けたシルバーのプードルは以来一切トイレの失敗のないワンコに成長した。それは自宅のみならず実家に連れて行っても、知人の家におじゃましても変わらなかった。どこに行っても自ら新聞紙を探して用を足すので困らない。幼少期傍にいてきちんと躾けられたわんこはトイレで苦労することはない。一生「おりこうさんね❤」と褒められて過ごしていけるのだ。(注意;冬期、風呂場は寒いので不適当です。リビングの暖かいトイレ用サークルで躾してください。)
このことからも、トイレがうまくいかないワンコは、決してワンコが悪いのではなく、傍にいてきちんと教えていない人間の方に原因があるのだとわかる。子犬をお引渡しするときに、「トイレで失敗したら、まだ自分の教え方が足りないのだ」と思って決してワンコを叱らないでください、とお願いする。叱ったり、たたいたりするとワンコとの関係が悪くなり「おいで」と言っても来なくなる。さすれば可愛くなくなることは必至で、この方がワンコにとっては不幸で最悪の状況と言えるのだ。譲渡後おどおどして懐かないワンコにだけはしてほしくない。考えるに、あまりに神経質で綺麗好きな人はワンコ飼いには向かないのかもしれない。もっとも本当の「綺麗好き」というのは、汚れることを嫌がらず、身軽腰がるにお掃除するのが好きな人のことを言うのだそうだ。汚れるたびに嫌な顔をするのは本来の「綺麗好き」ではない。いずれにしても、こちらで新聞紙の匂いに反応するよう躾けているので、譲渡後はそれを利用して各ご家庭のトイレの場所を根気強く、しかも愛情をこめて教えてほしい。
よく「トイレの躾はできていますか」と聞かれるが、当方を含めどの犬舎でもある程度躾をしていても実際のトイレの場所は各家庭によって違うのは当たり前。その場所を教えてもらうところから始めなければならない。トイレを教える中からワンコを育てる楽しみや喜び、愛情が生まれるのではないだろうか。生き物である限り初めから何もかも揃った100%完璧なワンコなどどこにもいない。人形とは違うのだ。
1月15日(日)
<パンジーのように>
昼ごろ、予約を入れていただいていたヨークシャテリアを福島からお引き取りに来られた。心温かいファミリーにお迎えいただき、きっとあの子は幸せな生活をスタートさせるに違いないと確信した。
福島というと同じ3月の大震災でも宮城とは被害の質や度合いが違うためか、3/11以降一時は全くお問い合わせがなくなった。それまでは隣の県ということもあってよく高速を通って当方に子犬のご見学に来られたものだった。同じ東北でも県ごとの気質というのは多少異なるが、福島の方たちは本当に人情があって純粋な方が多い。お譲りした後も達筆な自筆のファックスで何度か様子を知らせてくださったり、来られるたびに自産のものを持ってきてくださったりとこまやかなお心使いをされる土地柄である。震災後音信がないことからきっとワンコどころではないんだろうな、とその悲惨な状況を想像しては心痛めていた。だが、震災から半年も過ぎた頃からだろうか、ポツポツとお問い合わせがあったりご見学に来られるようになった。福島市や伊達市、郡山、いわき市、会津若松市など直接の被害はないところのようだが風評被害はないのだろうか・・・、だが、こういう時だからこそワンコを迎えることによって、明るく活気に満ちた生活を再び取り戻したいと考えておられるのかもしれない。来られた方は皆さん子犬を予約されたり、そのままお連れになったりした。ワンコのあどけない仕草が微笑みや笑いをもたらし、ワンコをお迎えいただくことによってひいては明日への希望や生きる勇気につながっていってもらいたい、と切に願いつつそれぞれの後姿を見送った。
時まさに大寒近し。昨年暮れ庭に植えたパンジーは雪をかぶってはしなだれ、また晴れては茎をしっかともたげつつ来るべき春を待っている。福島の方たちのワンコに目を向ける余裕が復興の兆しを予感する。福島県人の方々もそして自分自身も・・・、幾多の困難にめげることなく、来るべき春を信じて共に突き進んでいきましょう!健気なパンジーに恥じることなく・・。
1月31日(火)
<朝ドラ>
このところお産が続き、小さく生まれたプードルの70gや80gのおちびちゃんの授乳指導の毎日。いつものルーティーンの他に、夜中も含めた3時間おきの授乳指導となると少々きつい。ダイアリー(ブログ)を書くエネルギーもなく爆睡の日々だった。折しも今月半ばに長男夫婦に初めての子供が生まれたが、嫁さんはきっと3時間おきの授乳をしているに違いない。この年で同じ作業をしているかと思うと・・・(トホホ)。でもせっかく授かった命、レッドの濃いティーカップ候補生の彼女らが良きファミリーにご縁があり幸せに暮らせる未来を夢見ては、今日もせっせと授乳指導するわたくしめでありました・・・。
NHKの連続テレビ小説「カーネーション」。皆様のお宅でもきっとご覧になっておられると思いますが、我が家でも毎朝主人の入れてくれたコーヒーをすすりながら7:30スタートのこの「カーネーション」を見るところから1日が始まる。主人と2人毎回毎回を楽しみに惜しむように見ているが、1回だけでは物足りず、その日のビデオを撮っておいては1日に最低4回は見る。一体こんなに夢中になれるテレビドラマは今までいくつあっただろうか。指折り数えてもその中でも逸品の最高傑作だと思う。糸子の生き方、大阪人根性の商売の有り様、ご近所さんを始め取り巻く人々との絆、そして恋。在りし日の小篠綾子さんの人生をもとに脚本化したものとはいえ、リアルな展開が「事実は小説より奇なり」で非常に面白い。また現在デザイナーで活躍されている小篠3姉妹の子育てにおいても私などびっくりする場面がしばしば登場する。あんなに怒鳴って育てていいんだろうか・・・。でもその割には、子供たちはさばさばしている。岸和田弁というのか、糸子が発する言葉は時としてその道のお兄さんとさほど変わりないように思える。東北生まれの東北育ちの私は目を白黒しては新鮮な驚きの連続だ。
だが、私が大阪人(と言っても地域差があると思うが)に親しみを感じたのはこれが初めてではない。遡ること30数年前、当時新婚だった私は主人の仕事の関係で山口県の社宅にいた。独身時代マルチーズと寝起きを共にしていた私は結婚で別れた寂しさのあまりヨークシャテリアを購入した。が、その子がお産後の肥立ちが悪く亡くなった後、今度は直接繁殖者から購入しようと大阪のヨーキー専門のブリーダーさんに連絡を取った。最高の血統だった。父犬はイギリスでチャンピオンを取得し、さらにアメリカでも優勝したチャンピオン犬で名前を忘れてしまったが、妹背さんという方が所有しておられた素晴らしくまた可愛らしい犬だった。母犬は6か国チャンピオンで一世を風靡した、かの有名なセントマラシーの直娘である。CH(チャンピオン)にこだわる方ではないが、この子は血統のみならずお顔も毛質も体型も本当に完璧に近いほど私の好みのヨーキーだった。
持参金をもとに当時の1か月の給料の半年分を支払って購入したその子をショーに出してみたいと、繁殖もとである池田市のブリーダーさんとともに東京のショーに連れて行った。ショーに出すにはかなりの手間をかけて毛をセットペーパーで保護しケアーしなければならず、見よう見まねでやっては見たもののやはりプロのそれとは違う。遊びのつもりでトライしたショーだったが結果はいまいちだった。素人のハンドリングでは当然の事だろう。
ショーのことはさて置いても、私はその時初めて関西の方とのかかわりを持ったのだ。どちらかというとおくてで言葉少ない東北人気質とはうって変ってしゃべること、しゃべること・・。今考えると話す大阪弁の半分も理解できていなかったのではないかと思うのだが。
でも私はおしゃべりな人の方が好きだ。結婚相手を口が重い東北人でなく、東京出身の人(主人)に選んだのもそれ所以だ。何を話したらいいのか気を使うほど疲れることはない。人にも拠るのだろうが、一般に大阪及び近辺の方たちは積極的に話し、またその話題も私からするとたいそう面白い。池田市のブリーダーさんもその類
だった。人をぐいぐいと引っ張ってくれる。何か別世界に入ったかのようだった。1回のショー以来その方との接触はないし、また恐らく年齢からしてもう亡くなっているかと思うが、この時以来大阪人、および関西の方たちは好印象を持って現在でも交流を続けている。もちろん東北人は言葉少なの奥に、素朴で思慮深い優しさがあることは十分承知の上であるが・・・。
注)上から1枚目の画像;震災で果敢だったソニアの子11/26生まれ(♀)
2~4枚目の画像;バーニー(アランの子)若手交配種オス
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