アマンダおばさんの
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3/10(金)

<譲渡までの子犬たち>

夜12時、1日最後のナーサリ(保育室)訪問チェックをした。子犬たちは皆コロコロの優秀便をしている。このコロコロが何と有難いことか。汚いなどという感覚は全く無い。指でつまんで目の前に持ってきてはまるで芸術作品のようにしみじみと鑑賞する。このかりんとう状態になるまでにどれだけの労力を費やすか。生後3週間目、1回目の検便をする。何もいなければパスだが回虫などの駆虫が必要な場合は獣医師より薬を処方してもらって親ごと投薬する。親犬は通常はなんとも無くとも妊娠、出産、育児と疲労が重なるとどうしてもコンディッションが崩れる。この親から諸々がうつるためだ。生後1ヶ月目再度検便。結果により抗生物質を与える子犬もいる。悪玉菌とともに善玉菌が死滅するのを防ぐため一緒に整腸剤を投与する。さらに1週間後念のため検便。大方の子犬はこの時点できれいな便になるが悪玉菌が活性化している時は抗菌剤を処方してもらう。これも整腸剤と一緒だ。こんなに神経質にやってどうかと思うかもしれないが、お腹が痛いほうが子犬にとっては可哀想だ。便が崩れていると譲渡されたオーナー様も苦労をしてしまう。それでも子犬は譲渡後の環境変化でストレスが加わり崩れる場合もあるが、少なくとも犬舎にいた時点で便は優秀便にしておきたいとそう思う。お陰で犬舎の子犬たちはみんな元気ではつらつとしている。かくして譲渡前の獣医師の健康診断ではほとんどの子犬の便が異常なしと診断される。ついで外部寄生虫、視力、心臓疾患、水頭症、皮膚疾患、中外耳炎の有無、臍・ソケイ各ヘルニア、頭蓋骨形成不全、口腔形成不全、膝関節などをチェックし基本健康診断をしてもらう。
 下のお世話(便)と同時になされるのは上のお世話(食事)だ。他犬舎のことはわからないが、私の犬舎では生後1ヶ月から離乳食の準備をし始める。親犬が数時間犬舎の室内運動上で排泄&自由運動をしている間、残された子犬たちには離乳食の訓練の時間になる。まず初めにミルク。人間の牛乳は脂肪が多いので与えない。どうしても飲ませる場合はお湯で薄めると良いが私はあげたことがない。「エスビラック」が昔から馴染みが良い。ちょっとひ弱そうな頼りない子犬にはミルクに砂糖か蜂蜜を入れてやる。
 次は離乳食だ。フードをお湯でふやかす方法はどの本でも書かれてあるしどなたもやっていることだがすぐに冷めてしまっておいしくないのではないかと想像する。私流は子犬用パピーフード(ニュートロナチュラルチョイスチキン&ライスとロイヤルカナンミニインドアジュニアをミックス)をプロセッサーにかけてクラッシュし、ヒルズサイエンスダイエットグロース缶かウオルサム特別栄養食ダイエットを少量味付け程度に混ぜて再度プロセッサーにかける。乳歯が生えかかっている子犬にはちょうど良い大きさの超小粒になる。それにミルクの粉を混ぜてあげる。譲渡したオーナー様の中には手作りのフードをあげている方もいるがかなりの労力がいることだろう。私もいろいろ試してみて、またその道のオーソリティーにも直接お聞ききした結果、やはりワンコにとってよく考えられたドッグフードが一番良い、という結論に至っている。40年前私がマルチーズを飼い始めたころのドッグフードは品質の悪いものが多く中身は馬肉が主体だった。が、数十年が経ち品質が改良された今、何社かの劣悪なフード以外は栄養のバランスと品質管理の行き届いた優れたドッグフードが出回っている。やたらお肉などを加えるとバランスを崩しかねない。第一おいしいものを与えるとワンコの口はどんどんエスカレートして鳥でも胸肉〜ささみ、豚肉もバラ肉〜上ロースへと口が肥えてセレブになってくる。牛肉は与えてはいけないものだが、それさえリブロース〜しまいには霜降りの上肉でないと食べないワンコがいるという。中年以降糖尿病や癌になりやすいのはこういう食生活が原因のひとつとなる。プードルのティーカップも余分なお肉を与えているとサイズオーバーになるのは言うまでもない。小ぶりに収めているオーナー様は、ある時期からはこぞってドッグフードのみで育てている。毎日〜粒と決めておられるようだ。ちなみに当犬舎ではどの子もフードを食べたいだけあげている。食べたい量がその子のちょうど良い量と理解しているためだ。生後3ヶ月までの離乳食として他にヨーグルト(砂糖入り)も良いと思う。小さい子は合間を見てサプリメントのニュートリスタット(ニュートリカル、スタミノンでも可)をお口に入れてやると低血糖の防止になる。先日お譲りした超ティーカップの子は、譲渡後1週間はヨーグルトのみで生活していたそうだが、お譲りしてから1回も低血糖を起こしたことがなく元気にしているとのこと、離乳食も進みトイレもすぐに覚えたと言う。さぞかしご苦労があったことと思うのにちゃんと育ててくださっていることに感謝である。
 第3ナーサリーの子犬たち、一番奥のサークルの3姉妹たちはお母さん犬からすっかり離している。小ぶりのため食事もあまり多くは食べないがなぜかハイパーな元気っ子たちだ。私が近づくと「だっこして〜、だっこして〜」と我先に飛びついてくる。母犬のLちゃんは3歳半だがこの年でやっと初めて子犬を産んだ。小ぶりということもあり初めのお産は帝王切開だった。が、その時1頭生まれた子犬は育たなかった。あれから2年間さっぱりうまくいかず帝王切開の際の癒着が原因なのかと獣医師を恨んだ。彼女は私のお気に入りのワンコの一頭なので残念でならなかった。それが今回は普通に自然分娩で産めたのだ。しかも3頭とも女の子。1頭を残しておこうと決心していたが、とても熱心に言ってくださるある方の熱意に絆されてお譲りすることになった。とりわけ、外国暮らしが長く欧米の人々のワンコとの関わりを見続けてこられた経緯からワンコとの暮らしにしっかりとしたポリシーを持っておられること、日中ご自宅でお仕事をされているのでワンコのお世話が十分できること、この2点が私の心を動かした。こういう方ならきっと子犬を幸せにしていただけるだろうと・・・。  3頭のうち1頭は九州大分県に、1頭は山形県に、そして1頭は横浜へと、数日中に新しいオーナー様のもとにお嫁入りする。3頭が3頭の運命を背負ってそれぞれに別れていく。一生の内再び会えることはほとんどないだろう。ふと見ると3姉妹がサークルの隅に寄り添うように眠っている。新たな門出を知ってか知らずか一時の名残を惜しんでいるかのように・・。

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3/29(水)

<この1週間 次男の旅立ち>

このところ家族の行事で満杯のスケジュールだった。

21日は母の83歳の誕生祝い、次男の就職祝い、三男の大学院入学及び誕生祝いを兼ねホテルの1室を借りてのお祝い会を開いた。朝9:30 父のお墓集合の号令のもと、岩手から長男&友達、神奈川から三男、地元から長女家族、主人の会社の社員である甥っ子、次男、母、そしてわたしら夫婦が集まってお墓参りをした。父もさぞかし皆の顔が見れて喜んだだろう。あるいは「何でおれだけここにいるんだ?」と不満たらたら墓の中で怒鳴っていただろうか?

 席を移してのお祝い会では主人の乾杯の音頭のあと一人一人からメッセージが贈られた。
 振り返ると次男は幼児期から言葉の出るのが遅く、ゆっくりもっさり言うもので、亡くなった父(祖父)からはよく「知恵遅れなんでねえの?」と言われたものだ。そんな父に反発しながら抗議したものだが実を言うと内心自分でも心配だった。背は高いのだがボーっとしているように見えた。よく上と下の子には何かと目が行くが真ん中の子は見落としがちと言われる、そのものだったかも知れない。長男と同じで幼児期これといって特別な教育をしたことはないが、よく100円で売っていた大き目の自由帳というか画用紙を与えていた。これに絵を描くのが好きで漫画のようなものを描いては自分の世界に没頭していた。そのためか小学、中学では絵画の部で「〜賞」とよく表彰された。大学の専門が建築の意匠設計というのもこの幼児期の影響が多分にある。それほど頭脳明晰ということはないのに地元の国立大に入れたのは本人の努力以外の何物でもない。努力家ではある。

気立ては優しい子でよく弟や姉の相談事に乗ってやっている。私と面と向かっていても自ら話題を振ってくれて、人生観などについて意見を交わしたり四方山話について楽しくおしゃべりをした。男兄弟は仲が良くないことが多い、と言われるが家では決してそんなことはない。小さいとき押したの、触ったのと小競り合いはあったが、男3人同じ高校の同じ部活ということがあり話題に事欠かず総じて皆仲が良い。それでもたった1度だけ長男と取っ組み合いの喧嘩をした。次男が高校3年、長男が浪人中の時だった。お互いの部屋が隣通しで、壁を隔ての次男の電話(彼女との)が勉強中の長男には耳障りだったらしい。1階にいた主人と私は突然上の長男の部屋辺りが“どーんどーん”と音がするのに驚いた。天井の照明がガタガタと揺れていた。てっきり地震が来たかと思い、家が壊れるのではないかとも思った。だがそれにしてはいつまでたっても鳴り止まない。変だと気がついた主人は2Fに上がって行った。すると長男と次男が取っ組み合いの喧嘩をしていたのだ。それを見た主人は止めようと2人の中に入った。ところが主人はメガネごと飛ばされてしまったのだ。それも無理はない、何しろ次男は現役の柔道部、長男は元柔道部だ。いわば柔道部対元柔道部の対決だったのだ。とても主人など太刀打ちできない。しかし主人の(決死の?〜)説得でその場は事なきを得た。それが最初で最後だった。

よく「お宅のお子さんたちは仲が良いですね〜。何か秘訣などあるんですか?」と聞かれることがある。なんだろうかと振り返ってみる。いくつかあげるとしたらまず夫婦の仲が良いこと(恥ずかしいけど言います)。なぜなら夫婦の仲が悪いとそれを見た子供は人と仲良くしないことを学習してしまうのだ。波風立つことの多い家庭の兄弟は定番どおり仲が良くない。私の娘時代がそうだった。父母がたびたびの夫婦喧嘩で妹とは同じ家に住みながらほとんど口をきくことはなかった。 だが私の子供たち4人は会えば尽きることないおしゃべりで盛り上がる。第2番目に重要なことは「長幼の序」を守ること。今の世の中 平等、平等と何か勘違いをしている輩が多いように思う。極端な例は、ある所で以前先生と生徒は平等であるべきということで教壇をなくし生徒の座る高さと同じに平らにしたということが報じられた。しかし教える側と教えられる側が平等な訳がない。教えられる側はあくまで先生から教えを被るのであって先生は立場的に目上である。世の中 序列を廃止しようとしたところに困ったことが数多く沸き起こる。兄弟といえども先に生まれたものは目上である。長男、長女は一家の運命を担う宿命と器を持って生まれてくる。我が家では小さいときからそのことを意識して育ててきた。おやつを与える場合は年上の子から順に、量も上の子は多く下の子は少なく与えた。成長過程でも上の子を立て「おねえちゃんの言う通りにしなさい」とか「K(長男)ちゃんに聞いてごらん」などと上の子を尊重した。とかく下の子は子育てが慣れてきたこともあって可愛く思い、上の子には「お兄ちゃんでしょ」とか「大きいのに何で出来ないの?」などと辛く当たることが多いものだ。だがそれは順序を間違えている。上の子は、赤ちゃん時代、幼稚園、小学校、中学校・・・受験・・・と何もかも行く先々初めてのことばかりで親も緊張するし同時に子供もたいへんなのである。一方下の子は上を見て育つので要領がわかる分 楽に生きることが出来る。そういった観点からも下は上を敬するよう親は指導しなければならない。「長幼の序」により立てられ大切に扱われた長子は心にゆとりが生まれ下の弟妹に愛情をかける心の広さと温かさが生まれる。上をりっぱに育てれば下は放っておいても上を真似してりっぱに育つ。
 我が家では主人が1番、次に長女、長男、次男、三男の順に偉いのだ。食事の配膳もこの順で行われる。今では主人、私しかいないが・・・。偉いといっても人間各個人の価値に隔たりはない。皆平等に価値がある。家庭の中に序列があることにより子供は世間には目上目下があるのだ、ということを肌で学ぶ。学校で先生を敬するようになる。先生が尊敬できる人物かどうかは問題でない、教えてもらう立場に敬するのだ。よくPTAで問題になっている先生でさえわが子から「あの先生は〜だ」と悪口を聞いたことはあまりない。第一尊敬できない先生の授業は往々にして身につかないものだ。以前塾をしていたときに英語、数学はよくできるのに社会で足をひっぱっている中学の塾生がいた。公立高校の受験で結果が思わしくなかった。どうしてかと尋ねると「社会の先生が嫌いで勉強する気にならなかったから。」と答えた。先生の好き嫌いは思春期の子には致し方ない面もあるが親の指導や受け止め方次第で最小限に留めることは出来る。親が先生を好き嫌いで見ないことだ。また先生を批判しないこと、美点を子供に話してやることだ。昔の親は先生、というだけで尊敬し「先生様、先生様」と下にも置かない応対の仕方だった。塾の保護者で、母親が働いているためよくおばあちゃんが毎月月謝をわざわざ持参いただいただいたご家庭があった。いつもお札は銀行からおろしたてのピン札で、しかも必ず月の初めにきちんとお出しいただいた。こういうところの子供は出来不出来は別としても、目上を敬しまともな人生を過ごしていくに違いない。
 目上目下の関係は社会に行っても上司、先輩、後輩の関係へとつながっていく。一度就職した会社を辞める新入社員が増えているそうだ。いろいろ考えがあるのだろうが、上司との良い関係が保てないのもその一因になるかもしれない。我が家では小さい頃から長女や長男を立てて育ててきたためか大きくなった今でも何かあるとすぐ上の子に相談する。家庭の中で目上目下の関係が体得できている子が社会の中での目上目下がスムースに受け入れられることは想像に難くない。
「長幼の序」はワンコでも同じだ。先住犬を尊重し立てることだ。後から来たワンコは二の次でよい。
 
第三番目に大切なことは言うまでもなく子供のどの子もわけ隔てなく同じ愛情を傾けることである。


23日は三男の大学卒業式。HPを通してメル友になったある方のお嬢さんも同じ大学の卒業式ということで、式場で初めてお会いさせていただいた。こうしたこともワンコをやっていなければ実現しなかったこと、改めて嬉しく感じさせていただいた。

主人とともに83歳の母も手杖を引いて神奈川での卒業式に参加してくれた。冥土の土産にとか細い体を支えての旅行だった。3人で旅行することなど無かったので良い思い出になった。

翌24日は次男の大学院卒業式。歩いて5分の仙台市体育館で行われた。つっかけを履いて普段着ででも行ける近い距離だ。だが彼は就職先への引越しで忙しいと卒業式をスキップした(この〜!)。住む場所は近くのマンションだったり祖母のところだったりと我が家には(ワンコがいるので)居なかった次男だが、仙台からもう離れてしまったのだと思うと再び寂寥感がどっと押し寄せてきた。

もうこれで子供たち4人が全員巣立って行ったのだ。「いずれ子供は我が家から離れて社会にお返しするもの」と覚悟して育てた子供たちだが実際に遭遇するとそこはかとなく寂しく頭のてっぺんがキューンとなる。少しなりとも社会のお役に立てる人間になりますように。28日仙台在住の家族だけで最後のお別れ食事会をして次男は新しい境地、千葉へと旅立って行った・・・。


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3/31(金)

<ワクチンについて>

ワクチンについてよくご質問があるので記しておこうと思う。

交配し妊娠をすると胎児は母犬の胎盤を通して母体から免疫を受け継ぐことになる。当方ではしっかり免疫を受け継ぎ感染症の防止と丈夫な体作りのため、母犬にはヒートが来る前にワクチンをする。ヒートは6〜7ヶ月おきに来るので、母犬にはおよそ年に2回ワクチンを接種することになる。通常は1回で良いとされるが、パルボなどは1年間までは効かないという。半年に1回は必要だ。出産にかける保険のようなものと理解して当犬舎ではこまめに接種する。
 母体にしっかりワクチンをしているので子犬にはあまり早めにワクチンを打たない。せいぜい生後2ヶ月のちょっと前だ。早めに打っても母犬からもらった免疫があると抗体がじゃましてワクチンが効きづらい。1回目のワクチンは6種混合にしている。なぜなら、子犬によっては7種や8種に含まれるレプトスピラ(ワイル氏病)がきついためコンディッションを崩してしまうからだ。また、レプトスピラの強いワクチンが、幼児期に罹患の確立が高いパルボのワクチン作用を弱めてしまう恐れがあるという説もある。従ってこの時期は6種でよいと理解している。製品はコロナワクチンが含まれる“デラミューン”を採用。さらに、空輸や陸送の折の感染予防のため、早くに抗体があがる“インターフェロン”をワクチンと同時に接種する。この“インターフェロン”については獣医師と意見の分かれるところで、「それほどの効果は期待できない」という見方があることは確かだ。
 だがしかし、ここに知人の証言がある。知人はショップを経営しているが、あるブリーダーから頼まれてコーギーの子犬を引き取った。1回目に送られてきた子犬たちには“ワクチン+インターフェロン”をした。その子たちはその後それぞれのオーナーさんに引き取られていった。ところが1回目のあと数日して同じ犬舎から送られてきた2回目のコーギーの子犬たちの時には獣医師の“インターフェロン”の在庫が切れていたため打たなかったそうである。ワクチンのみ接種した。そうしたところ全員がパルボで次々亡くなったそうである。あとで調べたところ、引き取った犬舎では当時パルボが蔓延していたそうで、知人のところに送られてきたときにはキャリーになっていたのだ。キャリーの子にワクチンを打てば、強化されて発症してしまう。結果、亡くなってしまったのだ。だが、同じ環境だったにも関わらず“インターフェロン”を同時に接種した子犬たちは、罹患することなく全員助かったのだそうだ。通常ワクチンの効果が現れるのは接種後2週間〜3週間後だ。この間は接種していても効いてはいない。話を聞いてから当方では早くに抗体をあげるため譲渡前の生後2ヶ月目にはワクチンとともに“インターフェロン”も接種してもらうことにしている。「たかが“インターフェロン”、されど“インターフェロン”」だ、軽んじることは出来ない。
 獣医学の研究データによるとワクチンは2ヶ月目から3回接種してほぼ100%に近い防御体制ができ、2回だけでは85%の効果しか期待できないという。接種の間隔は1ヶ月ごとでも良いが2ヶ月目、3ヶ月目、4ヶ月目、と3回接種すると抗体が上がるまで生後4ヶ月+3週間かかることになり、その分箱入り息子、娘の期間が長くなる。この時期は、同時に他のワンコとの社会性を身につけさせたい時期でもある。従って1ヶ月おきではなく3週間おきにワクチンを接種することが、理にかなっていると言えそうだ。約60日目、80日目、100日目に接種することによりいわゆるブースター効果で効き目がより確実になる。晴れて120日目(約生後4ヶ月目)には外のお散歩も可能となる。1ヶ月ごとの接種より20日早くにお散歩デビューができる勘定になる。
 前述したように1回目は6種混合ワクチンだが、お散歩でネズミの尿に接する可能性があるので2回目3回目は7種か8種混合にする。2回目以降であれば子犬の体力もより強くなっているので大方大丈夫だろう。ただし、ワクチン接種はあくまで子犬の体調が良いときに限る。悪いときに接種すると負けてかかってしまうので要注意だ。調子の悪いときは反って打たないほうが良い。

いずれにしても、個別に掛かりつけの獣医師との相談は必要だ。その後は1年後に7、8種ワクチン、加えて半年後にパルボワクチンをするとより確実であろう。

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